仏滅2500年後 Neyya(被教導者)、Padaparama(語句最上者)の解脱戦略

目指すものがわかれば、取るべき方法は限られる。現実(=Dukkha、苦)を見つめれば目指すべきものがわかる。それは、Dukkhaからの解放。http://bit.ly/2fPFTVC/Ugghaṭitaññū(ウッガティタンニュ)、Vipañcitaññū(ウィパンチタンニュ)、Neyya(ネーヤ)、Padaparama(パダパラマ)の四衆生について:http://bit.ly/1KmGR2V

阿羅漢の境地―雇われ人が報酬を待つように死を待つ。

1001.
‘‘Nābhinandāmi maraṇaṃ, nābhinandāmi jīvitaṃ;
Nikkhipissaṃ imaṃ kāyaṃ, sampajāno patissato.

1002.
‘‘Nābhinandāmi maraṇaṃ, nābhinandāmi jīvitaṃ;
Kālañca paṭikaṅkhāmi, nibbisaṃ bhatako yathā.

 

1001.(1002) 〔わたしは〕死を喜ばない。〔わたしは〕生を喜ばない。正知と気づきの者として、この身体を置き去りにするであろう。

1002.(1003) 〔わたしは〕死を喜ばない。〔わたしは〕生を喜ばない。しかして、雇われ者が報酬を〔待つ〕ように、〔為すべきことを為して、死の〕時を待つ。

(正田大観訳)

 

小部経典 テーラガーター 17章三十なるものの集まり サーリプッタ長老の詩偈

Khuddakanikāya Theragāthāpāḷi 17. Tiṃsanipāto 2. Sāriputtattheragāthā

http://www.tipitaka.org/romn/cscd/s0508m.mul16.xml

http://aranavihaara.web.fc2.com/arana-khuddaka-8.html

 

 

 阿羅漢においては、一切の煩悩が根絶されている。

 雇われ人が報酬を待つように淡々と死―阿羅漢の場合はそれが輪廻からの解脱―Parinibbāna(般涅槃)になる―を待つというサーリプッタ長老の偈文。

 

 この「雇われ者が報酬を〔待つ〕ように…」というフレーズは、テーラガーターでは、上記のサーリプッタ長老の詩偈以外にも「11.1.1 サンキッチャ長老の詩偈」「14.1.1 カディラヴァニヤ・レーヴァタ長老の詩偈」「15.1.1 アンニャーシ・コンダンニャ長老の詩偈」にも見られるフレーズである。

 

仏弟子の告白―テーラガーター (岩波文庫 青 327-1)

仏弟子の告白―テーラガーター (岩波文庫 青 327-1)