仏滅2500年後 Neyya(被教導者)、Padaparama(語句最上者)の解脱戦略

目指すものがわかれば、取るべき方法は限られる。現実(=Dukkha、苦)を見つめれば目指すべきものがわかる。それは、Dukkhaからの解放。http://bit.ly/2fPFTVC/Ugghaṭitaññū(ウッガティタンニュ)、Vipañcitaññū(ウィパンチタンニュ)、Neyya(ネーヤ)、Padaparama(パダパラマ)の四衆生について:http://bit.ly/1KmGR2V

Cetanā(思)=Kamma(業)=Saṅkhāra(行)

  Saṅkhāra(行)は、いろいろな意味がある。

 そのなかでも、Kamma(カルマ、業)という意味での用法も代表的な意味だ。

 その場合、

 

 Cetanā(思)=Kamma(業)=Saṅkhāra(行)

 

 なりたつ。

 Buddha Dhammaの1つの公式のようなものだ。

 Cetanā(思)とは、7つのSabba-citta-sādhāraṇa Cetasika(共一切心心所)のひとつ。

 このCetanā Cetasika(思心所)がKammaを形成する作用をもつ。

 

 以下、出典経典。

 

1.Cetanā(思)=Kamma(業)

比丘たちよ、Cetanā(思)こそはKammaである。人は意図すれば、身で、口で、意でKammaを作る。

 

Cetanāhaṃ, bhikkhave, kammaṃ vadāmi. Cetayitvā kammaṃ karoti – kāyena vācāya manasā.

 

Aṅguttara-Nikāya Chakka-nipāta 6. Mahāvaggo 9. Nibbedhika-sutta

支部経典 第六集 6.大品

http://www.tipitaka.org/romn/cscd/s0403m2.mul5.xml

 

2. Saṅkhāra(行)=Cetanā(思)

 比丘たちよ、では何がSaṅkhārā(行)か。
 比丘たちよ、これらCetanākāyā(六思身、六意思身)がある。Rūpasañcetanā(色思)、Saddasañcetanā声思)、Gandhasañcetanā香思)、Rasasañcetanā味思)、Phoṭṭhabbasañcetanā所触思)、Dhammasañcetanā法思)。
 比丘たちよ、これがSaṅkhārāと言われる。

 

‘‘Katame ca, bhikkhave, saṅkhārā?

Chayime, bhikkhave, cetanākāyā – rūpasañcetanā, saddasañcetanā, gandhasañcetanā, rasasañcetanā, phoṭṭhabbasañcetanā, dhammasañcetanā.

Ime vuccanti bhikkhave , saṅkhārā.

 

相応部経典 3.蘊篇 1.蘊相応 

Saṃyuttanikāye Khandhavaggo 1. Khandhasaṃyuttaṃ 6. Upayavaggo 5. Sattaṭṭhānasuttaṃ

http://www.tipitaka.org/romn/cscd/s0303m.mul0.xml

 

 以上より、

  Cetanā(思)=Kamma(業)=Saṅkhāra(行)

 である。

 この内容も十二縁起やVipassanāなどに関わってくるため、細かく追究していくと、非常に内容を内包している。ここでは、とりえず、簡単な出典の紹介に留める。

 わたしは、この出典をポー・オー・パユットー師『仏法』p.173などを参考にして書いた。

 そして、「修行者のためのアビダンマ講座」でどう書いてあったのか、久しぶりに見返したところ、上記のAṅguttara-Nikāya の話など、非常に詳細かつ精密にCetanāの解説がなされていた。

 重要なCetasikaは様々あるが、Cetanāも重要なCetasikaだ。

 Cetanā Cetasika(思心所)について深く学びたい方がいらっしゃれば、マハーカルナー禅師の「修行者のためのアビダンマ講座009」をおすすめいたします。